去る2017/11/9、国民生活センターが「宅配買い取りサービスのトラブルが増加しています!」として注意喚起を行いました。
具体的なトラブル事例は?
国民生活センターに寄せられた主な相談事例はこのようなものだったそうです。
【事例1】
非常に安い買い取り金額を振り込まれた
【事例2】
未開封で思い入れのある商品だったのに、非常に安い金額が振り込まれていた
【事例3】
査定結果の連絡が来ない内容の取引条件だった
【事例4】
価格がつかない商品は処分するという規約と言われた
【事例5】
査定結果が安かったので返却を依頼したら送料負担と言われた
【事例6】
商品の「返送」にも「処分」にも費用を請求する取引条件と言われた
【事例7】
返送を依頼した商品を紛失され、「規約により当社の販売額で補償する」と言われた
【事例8】
査定額の連絡が来ず、電話もつながらない
といった相談が寄せられている、とのこと。
相談件数も2011年は132件だったものが、2016年には314件に増加。
2017年は9月までで251件と、前年の2倍に近い問合せとなっているそうです。
トラブルを防ぐためには?
国民生活センターでは、「消費者へのアドバイス」として、以下の内容をサイト上に掲載しています。
・宅配買い取りに向く商品と向かない商品があります
・一見高額で買い取られると思わせる表示があっても条件を細かく確認しましょう
・送付する商品の記録を作っておきましょう
・トラブルにあった際には消費生活センターに相談しましょう
少し抽象的な内容に留まっている気がしますね。
具体的な対応策について、宅配買取を4年以上まとめてきた当サイトからもお伝えしたいと思います。
国民生活センターの宅配買取でのトラブルをまとめると、大きく以下の4つに分類できます。
- 金額が低い、勝手に支払われた
- 手数料・送料の負担
- 商品の破損・紛失
- 連絡が取れない
それぞれ注意すべき点と業者の選び方をアドバイスしたいと思います。
対策1.金額が低い、勝手に支払われたケース
「高価買取」という文言は買取をする業者のほぼ100%使う文言ですので、信じないようにしましょう。
また、どんな商品でも高価買取されることはまずないですから、業者の得意・不得意を確認するようにしましょう。
買取価格をサイトに掲載している業者も多く存在します。
この金額が保証されているかどうか、しっかり確認してください。
保証されていても、状態が指定されている場合があります。
中には「新品同等」と記載していて、「未使用」では該当しない、と回答するケースもあります。自分の思い込みで申し込んでしまうのではなく、事前に業者に確認をすることが大切です。
「勝手に支払われた」というケースは2つの事態が想定されます。
一つ目は、「回答期限切れ」
二つ目は、「自動承諾」
です。
多くの業者は査定結果が出たら「◯日以内に回答」と決めています。
この期間を過ぎると、査定結果に同意したことにみなす、としている業者が多いようです。
メールや電話は必ず業者からの連絡が届くようになっているか、自身のPC・スマホの設定を確認しておくことが重要です。
迷惑メールフォルダに分けられていたり、知らない電話だから出ない、等、に注意しましょう。
こういった連絡のトラブルを防ぐため、アプリや会員ページで進捗を確認できる業者を選ぶことも重要です。
「自動承諾」を選択する際には、十分注意しましょう。
自動承諾とは、査定結果の連絡を受けずに、査定が終了したらすぐに支払がされる申込形態のことです。
ブックオフオンラインやゲオなどの大手でも採用している申込方法で、買取業者の多くが選択できるようになっています。
しかし、必ずしも自分が期待した金額になるとは限りません。
金額を少しでも気にするのであれば、この申込形態は利用すべきではありません。
対策2.手数料・送料の負担
返送の際の費用がかかるかどうか、事前に十分に注意しましょう。
宅配買取業者の多くは、発送の送料が無料でも、返送の際の送料は着払い=利用者負担、のケースが多いためです。
例えば、東京都内で100サイズの荷物を着払いで受け取ると、1,361円も請求されます。
業者を選定する際は、返送の送料も無料である業者を選ぶことが懸命です。
また、一部の業者ではダンボールなどの資材が有料だったり、所定の基準を満たさないと発送の送料も買取金額から差し引かれる場合があります。
また、振込手数料を差し引く業者もあり、手数料の負担についても十分、確認しましょう。
対策3.商品の破損・紛失
宅配便で荷物を送り、人の手で査定が行われる以上、商品が破損することは有りえます。
その場合でも、業者の保証がどうなっているか、事前に確認しましょう。
ただし、新車をぶつけられても新車の値段で弁償されないのと同じように、新品の値段が補償されるものではありません(新車特約があれば別ですが)。
よって、万が一商品が破損した場合には、一度使ったものであれば中古品としての相場で弁済を受けることになります。
破損を防ぐようしっかりと梱包を行いましょう。
また、業者の査定漏れ等に備えて、商品リストや全体が分かる写真を撮るのも良いでしょう。
いずれの場合でも、配送中・査定中の補償条件を事前に確認しておくことが大切です。
破損への補償の記載がない業者は利用しないほうが良いでしょう。
対策4.連絡が取れない
多くの買取業者は連絡先を公開しています。
通常であれば「特定商取引法に基づく表示」などがありますので、そこで連絡先を確認できます。
電話番号が載っていたとしても、出ない・通じないということもありますので、事前にかけてみたり、様々な方法で連絡が取れることを確認しておきましょう。
ただし、大手であればこういったケースがほとんどないと思います。
知名度が低い業者で高価買取を謳うような場合、コストを抑えるために十分なカスタマーサポート体制が整っていない可能性があります。
サポートに不安があれば、利用を避けましょう。
まとめ
当サイトで紹介している業者であれば、多くのトラブルを防ぐことができると思います。
それでも「自動承認」や「回答期限切れ」には注意してください。
万が一、トラブルになってしまった際は、こちら↓
全国の消費生活センター
http://www.kokusen.go.jp/map/index.html